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2024-03-21

「画筆」の豆知識。日本の画筆は世界一の品質!?

「画筆」

画筆作りは、現在さまざまな困難に直面しています。
書筆、水彩筆、油彩筆、デザイン筆、日本画筆、など、約2000種類以上あり、これらの原毛の殆どを国外に依存しています。
ところが、世界的に原毛は段々とその質が悪くなりつつあります。飼っている動物の毛は、筆毛材としては好ましくありません。野生の動物の方が一般的に良質ですが、世界的に都市化が進み、自然環境の悪化が一層野生動物の毛の粗悪化に拍車をかけています。特に日本は深刻で、日本産の動物の毛で使えるのは、イタチ毛やタヌキ毛、北海道産の馬毛の一部です。最近では、筆作りの原毛の10%にも満たない状態で、後は、約70%を中国産、20%を欧米産のものに頼っています。
良毛の条件は、毛先が繊細であり、弾力のあること、毛に適当な長さのあること、それぞれの動物特有の色ツヤ、特性を備えていることなどですが、地域、環境、季節などにより微妙な変化があり、最良な条件で原毛を求めるのは容易ではありません。
一方、動物の毛ではなく、人工繊維(化学繊維)を使った筆が最近では市場に多く見られる様になってきています。アクリル樹脂系の絵具も多く使用される様になり、比較的丈夫なナイロン筆が人気になっています。

原毛の質は悪く、量も乏しいのに日本の筆は世界一だと言われます。その理由は、日本人の手先の器用さにあるといえるでしょう。日本の筆造りは大部分が人間の手仕事に頼っています。外国は機械で植毛をしている所もありますが、1本1本の筆の微妙な違いを調整し均一な製品にすることは機械では不可能です。日本は原毛が得られない為、原材料不足を技術でカバーする様になりました。日本では漢字だけでなく、ひらがな・カタカナの文字が創造され、硬軟自在な筆の表現が求められました。それらに応えるべく長い間の努力により培われた技術が、日本の筆を世界一と言わしめているのだと思います。

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