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[ 歴史・石碑 ]
2024.05.30
文化サロンともなった書斎【市隠亭-しいんてい-】のご紹介(伝馬通/石碑紹介)
その昔、東海道でも有数の宿場町であった伝馬通り。
その歴史のかたりべとして、岡崎市伝馬通2丁目の両歩道に、20基の可愛い石像が並んでいるのはご存知でしょうか。
この記事では、その中の【市隠亭-しいんてい-】の石像についてご紹介します。
市隠亭-しいんてい- とは
伝馬町の塩商人・国分家は代々学問を好み、国分次郎左衛門衡(伯機)は岡崎藩の儒学者、秋本嵎夷に詩文を学び、屋敷内に「市隠亭」という書斎を作りました。
ここでは岡崎だけではなく、旅行者など多くの文化人たちの交流が行われ、市隠亭は文化サロン的役割を果たしたそうです。
その中には民俗学の先駆者、菅江真澄もいました。
主に漢学や漢詩と親しみ、その蔵書も多く、庶民レベルを超える高い文化が身分を問わず広く温められたといいます。
他に伝馬の旅篭、柏屋の主人金沢藤右衛門も金沢休と名乗り、文人として活躍しました。
一往復で、伝馬通りの歴史丸分かり?! 岡崎宿伝馬歴史プロムナード
非常にユニークで楽しい形をした石像ですが、実は一つ一つに宿場町「伝馬」のストーリーが込められています。
伝馬通り約130mに渡って設置された石像を見てゆけば、街道を行き交う人々が当時どんな様子だったのかを感じ取ることが出来る、歴史好きには堪らない趣向です。
当時の東海道にタイムスリップした旅人気分で、ぜひ通りを散策してみましょう。
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