22
[ 歴史・石碑 ]
2024.04.08
庶民の旅行に必要だった通行証【往来手形】のご紹介(伝馬通/石碑紹介)
その昔、東海道でも有数の宿場町であった伝馬通り。
その歴史のかたりべとして、岡崎市伝馬通2丁目の両歩道に、20基の可愛い石像が並んでいるのはご存知でしょうか。
この記事では、その中の【往来手形】の石像についてご紹介します。
往来手形 とは
江戸時代、街道、橋、宿場などが公用旅行者向けに整備されましたが、物資の流通や庶民の旅行もそれによって発展していきました。
一般庶民の旅行では通行許可証となる往来(通行)手形を発行してもらわなければなりませんでしたが、信仰のための旅ならば往来手形を容易に受けられましたので、庶民の間には伊勢まいりなど、娯楽的要素も加えた寺院神社参詣の旅が広まっていきました。
斡旋業者も現われ、旅行のための積立をする「講」と呼ばれる組織ができるなど、旅行は徐々に民衆のものになっていき、観光旅行の原点となりました。
一往復で、伝馬通りの歴史丸分かり?! 岡崎宿伝馬歴史プロムナード
非常にユニークで楽しい形をした石像ですが、実は一つ一つに宿場町「伝馬」のストーリーが込められています。
伝馬通り約130mに渡って設置された石像を見てゆけば、街道を行き交う人々が当時どんな様子だったのかを感じ取ることが出来る、歴史好きには堪らない趣向です。
当時の東海道にタイムスリップした旅人気分で、ぜひ通りを散策してみましょう。
22